脱万引き7年 次の課題が見つかった!

2026年4月、最後の万引きから7年が経過しました。この1年を振り返ってみたいと思います(2026年4月22日)。

また新たな挑戦

 この1年、様々な場所で講演をさせていただきました。今まではクレプトマニアについての話題がほとんどだったのですが、依存症全般についての市民講座でお話させていただいたり、セクシュアリティのことについて踏み込んでお話するなど、今までになかった内容についてもお伝えすることができました。講演で触れるとなると、それなりに時間をかけて準備をします。やはり目の前に目標があると、ちゃんとやらなきゃとなり、自分自身の問題と向き合うとても貴重な機会になります。その中で、初めて気がつくことができた一面や新たな課題を見つけることもできました。講演会で得られるものが一番多いのは発表者だなと、毎回感じています。成長の機会を与えていただいていることに感謝しながら、今後も積極的にお引き受けしたいと思っています。

認定NPO法人ASKホームページにクレプトマニアの特設サイト完成

 2022年2月に立ち上げた「Room K」、これはクレプトマニア当事者のみが参加できる自助グループですが、ASK認定依存症予防教育アドバイザーが運営する依存症オンラインルームの一つであり、認定NPO法人ASKにzoomアカウント費用や広報などの経費を負担していただいています。そのため、参加者は費用負担なく参加できます。お金が減ることに強い不安を抱く人が多いクレプトマニアにとって、とても魅力的ですが、自分のためにお金を使う練習にならない面もあります。そこでRoom Kでは献金を集め、受刑仲間への文通・雑誌贈呈の経費に使用してきましたが、それを上回る献金が集まりました。そこでその一部をASKへ寄付、それを資金源としてクレプトマニア特設サイトを作成していただくことができ、執筆を担当させていただきました。

ASKのホームページにクレプトマニアの情報を掲載できたことの大きなメリットが、生成AIが情報源として、そのページを参照してくれることです。生成AIは情報源として、ある程度の信ぴょう性がある情報を利用します。残念ながらわたしのホームページ「クレプトマニアからの脱却」は運営者であるわたしにこれといった肩書きや実績がないため、情報源として認識してもらえません。それが長年の活動実績を誇るASKにクレプトマニア特設サイトができたことで、生成AIが有益な情報として認識してくれるようになりました。とある生成AIに「クレプトマニアはどんな病気?」と質問し、参照先を尋ねるとASKが最上位に表示され「依存症全般を扱う専門団体で、クレプトマニアのメカニズムや背景について非常に詳しい解説ページを公開しています」と答えてくれるのです!そこではRoom Kの案内もしており、よりつながりを作りやすくなったと思います。

生成AIにより良い情報を認識してもらえるようになった喜びと、自作サイトが認識してもらえない悔しさと…。「生成AIに認めてもらえるサイトにする!」という新たな目標ができました。

クレプトマニア予防啓発パンフレット作製

 以前から、やりたいと思っていたことの一つがクレプトマニア予防啓発パンフレットの作成です。しかし、活動資金を捻出できない状況で、行動に移せずにいました。そんな中、立ち直りを支える地域支援ネットワーク江東で講演をさせていただいたことをきっかけに、休眠預金口座活用事業として資金提供をしていただけることとなり、3つ折りのパンフレットを作成しました。初の試みで、何から何まで1からの手作り。いろんなパンフレットを参考にし、デザインや掲載内容を考えていきました。多くの方にご意見をいただきながらなんとか形になりました。パンフレットのデータはこちらからダウンロードできます。また、まとまった数が必要であればご一報ください。

自著「わたしは盗らないクレプトマニア」刊行!

 2023年12月、突然の失業を機に「本を書きたい…」という以前から密かに思っていたことを少しずつ行動に移しました。2024年9月に今回お世話になった金剛出版の植竹さんと学会で名刺交換、そして同年10月末に画面越しに思いを伝え、11月末に企画通過の連絡をいただきました。そして、第一弾の入稿が2025年3月末、この1年間はそれをもとに本にしていく1年でした。

本の内容はホームページに既に書いてあるものをまとめたものに、自身の生い立ち(クレプトマニアに至るまで)や万引きをやめられてからの取り組みについてを加筆しました。自分自身の問題点に直面する時間であり、それを何度も読み返す作業はとても意味のある時間でした。正直辛い時間になることも多く、締め切りがなければ向き合うことから逃げていただろうと思う部分もたくさんあります。また、1度書いたものを読み返すことで、変化を感じることもできました。とにかくやってよかったです。

 印刷会社への入稿日(原稿データを渡す日)が、入院前日、最後の万引きの日からちょうど7年の日でした。やっとやめられる…、と部屋でぽろぽろ泣いた日です。7年後にはこんな日を迎えているよと、言ってあげたいと思います。

 本番はここからです。予防啓発パンフレットも含め、作ったのは多くの人にクレプトマニアについて知ってもらい、窃盗を減らすためです。より多くの人に手に取っていただけるように、コツコツ頑張っていこうと思います。

正の感情に目を向けられるように

わたしの大きな課題として、「感情対処が適切にできるようになる」ということがあります。感情対処を依存行為に頼らなくて済むようになる、それが課題です。問題を認識してから「負の感情を抑え込まない、蔑ろにしない」ということに取り組んできました。負の感情をしっかりと感じ、受け止めて、それを行動につなげていくということを意識していく中で、それなりにできるようになってきたと思います。

一方で、とある心理士の方を含めてお話をしていく中で、「正の感情」をきちんと感じられていないことを再認識しました。おざなりにしている、ぞんざいに扱っていて、重要視していない感じです。以前から課題だとは認識しているものの、それ以上は踏み込めていないような状況でした。心理士の方に状況を分析・指摘いただいたことで、自分の状況を客観視することができ「あー、この人(わたしのこと)しんどそう。もっと楽しんだ方がいいよ」と問題意識が高まりました。この「正の感情をしっかりと感じられるようになる」というのが今後の大きな課題です。

「こころの筋トレをするとよい。すぐには感じられなくてもトレーニングすれば感じられるようになるよ」というアドバイスをいただき、目下トレーニング中です。いずれ正の感情筋がムキムキになるように、コツコツとやっていきたいと思います。

予防啓発活動が、わたし自身の回復の原動力になる

クレプトマニア当事者として活動を始めて約6年半、これがわたしにとっての依存先になっていると感じます。何かに没頭するように取り組む、これはわたしの特性であり、上手く利用すべきものです。回復責任を果たし続けるという意味でも、良い依存先になっていると思います。

種を蒔き、水をあげ続けたことで、少しずつ芽が出てきました。多くの方のご協力のおかげで少しずつ形になってきています。そして、どんどん大きくなっていくものがある一方で、間引いていったほうが良いものも出てきていると感じます。贅沢な悩みですが、「やりたいこと・やれること・やるべきこと」だけでなく、「やりたくないこと・できないこと・やるべきではないこと」も考えながら行動してきたいと思います。やりすぎて壊れる、これは本当に避けなくてはいけないので。

息抜きはいろんな人と雑談することです。ちょいちょいお声掛けしたいと思いますので、応じていただけると嬉しいです。今後とも、よろしくお願いします!

コメント

タイトルとURLをコピーしました