行政の窓口に相談する

回復への取り組み

万引きなどの窃盗行為がやめられず、「(家族や知人が)クレプトマニアかもしれない」と思ったら、1人で抱えこまず、また1人で解決しようとせずに、まずは居住地域の行政の窓口に相談してみましょう。

依存症の相談窓口

厚生労働省では依存症に関する偏見、差別を解消し、依存症者や家族に対する適切な治療・支援につながる行動変容を促すことを目的として、依存症の理解を深めるための普及啓発事業を実施しており、各地域に相談窓口が設置されています。その中で具体的に対象とされている依存症はアルコール・薬物・ギャンブルです。クレプトマニアは含まれていませんが、同じ依存症であり共通点が多いことから、同じ相談窓口を利用することをお勧めします。

相談機関など

各地の保健所・健康保険福祉センターに相談窓口が設置されています。

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保健所

保健所は依存症問題(依存症一般に関する相談)を含めたこころの健康、保健、医療、福祉に関する相談、未治療・医療中断の方の受診相談、思春期問題、ひきこもり相談など幅広い相談を行っています。相談は電話相談、面談による相談があり、保健師、医師、精神保健福祉士などの専門職が対応します。また、相談者の要望によって、保健師は家庭を訪問して相談を行うこともできます。保健師は地域を分担して受け持っており、たいていの場合相談者の居住地の担当保健師がその相談に対応します。自分の担当地域の保健師と会っておくと、その後の相談がスムーズに進みます。クレプトマニアの相談は特殊ケースと捉えられることも考えられるので、面談や訪問を希望する場合は事前に電話での予約することをお勧めします。

お住まいの地域の保健所

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターは各都道府県・政令指定都市ごとに1か所ずつ(東京都は3か所)あります。「こころの健康センター」などと呼ばれている場合もあります。センターでは、こころの健康についての相談、精神科医療についての相談、社会復帰についての相談、依存症の家族の相談、ひきこもりなど思春期・青年期問題の相談、精神保健福祉全般にわたる相談を電話や面接により行っています。依存症については「専門相談窓口」が設置されており、保健所よりもより専門的な相談を行える可能性があります。センターの規模によって異なりますが、医師、看護師、保健師、精神保健福祉士、臨床心理技術者、作業療法士などの専門職が配置されています。センターによって事業内容が異なっているので、直接電話するか、ホームページなどで確認してください。相談についても事前に電話予約することをお勧めします。

全国精神保健福祉センター一覧(全国精神保健福祉センター長会HP)

窓口で相談できること

相談窓口は各地域に設置されており、その地域で利用できる医療機関や自助グループ、回復支援施設の情報を得ることができます。また、依存症患者本人だけでなく、家族会の情報も得ることができます。家族会の活動内容はグループによって異なりますが、家族同士の交流を主眼に家族としての困りごとを話し合ったり、普及啓発活動としてフォーラムやシンポジウムを企画したりします。いずれもクレプトマニアに限定してしまうと範囲が限られてしまいます。依存症全般に広げて情報を得ることが有効です。

また場合によっては、行政の社会福祉窓口や法律相談などにつなげてもらうことも相談できます。公共のサービスで費用はかからないことが多いので大いに利用しましょう。

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