日数を数えて、盗らない一日の積み重ねを実感する

万引きを手放すために

クレプトマニアにとって、盗らない一日を積み重ねることが回復につながります。回復に向けて、一緒に盗らない一日を積み重ねていきましょう!

ガマンが必要

クレプトマニアが盗らない一日を過ごすためには、多くの場合「盗りたい気持ちをガマンする」必要があります。「盗りたい気持ちが起こらなくなる」というのが一番いいのですが、そう簡単にはいきません。また、今は盗りたい気持ちが起こらなくても、油断は禁物です。いつ盗りたい気持ちがわいてくるか、わかりません。

盗ることに限らず、やりたいことをガマンするというのはしんどいです。やってはいけないとわかっていても、ガマンするのは苦痛です。その苦痛を長く続けないといけないと考えると、精神的にきつくなることもあります。

今日一日、ガマンする

そこで、考え方を変えてみます。

「この先ずっとガマンする」ではなく、「とりあえず今日はガマンする」というように短い目標に変えます。「今日は盗らずにガマン、明日になったらまた考える」という感じです。

今日ガマンすれば、明日は盗りたい気持ちが治まっているかもしれません。今日のことに集中して、明日のことは明日になったら考えればいいのです。この先ずっとガマンし続けると考えると気が遠くなりますが、「とりあえず今日だけならガマンできそうだ、ガマンしよう」と思えれば大成功です。

「今日は盗らずにガマン。明日になったら盗ってもいいや!」という考えを毎日続けていれば、盗ることを先延ばしにできます。これを続ければ盗らない一日を積み重ねることができます。明日は永遠に来ません。明日を迎えるころには、明日は今日になっていますから。そうやって毎日を過ごせば、盗らない一日を積み重ねることができます。

盗ってしまった後に、「明日からやめる!」と誓うなどという話も聞くのですが、これは「やめることを先延ばしにしている」状態なので、この考え方だとやめられません。先延ばしにすべきは「盗ること」です。逆にならないように注意しましょう。

スマホ用アプリ活用のすすめ

盗らない一日を積み重ねるという努力を目に見える形にすると、やる気が出てきます積み重ねた日数を数えて、自分のやる気を高めるとよいと思います。

その方法としてお勧めなのが、デイカウンターアプリ(日数を数えるアプリ)の活用です。わたしは自分のスマートフォンにデイカウンターアプリをダウンロードしています。最後に万引きした日の翌日からの経過日数、つまり盗らない一日を何日積み重ねたかを数えています。その数えた日数をバッジ(アプリアイコンの上の赤い数字)で表示できるようにしているので、スマホをみると自然とその数字が目に入ります

他にも活用できるアプリとして「禁欲アプリ」があります。日数のカウント機能だけでなく、目標設定や日記をつけられる機能を備えているものもあります。「禁欲アプリ」で検索してみてください。

積み重ねた日数で、自分をほめる

スマホ画面の数字をみることで、「もうちょっとで〇〇日だ!そこまで頑張ろう」などと思えます。自分で自分をモチベートする(やる気を起こさせる)ことができます。そして、「〇〇日達成!よく頑張った!」などと、自分をほめることもできます。これはクレプトマニアに多い、自己肯定感の低さを改善することにつながります。「〇〇日達成記念に自分にご褒美」などというのもよいと思います。

ちなみにこの投稿をした日は、わたしが盗らない一日を積み重ねて「234日」になりました。3桁の「ストレート」です(笑)。「345日」を無事に迎えられるように、一日一日、盗らない日を積み重ねていきたいと思います。

SNSを活用して、みんなにほめてもらう

更にモチベーションを高めるためにおすすめなのは、SNSを活用してみんなにほめてもらう方法です。

わたしはTwitterで依存症の方たちと多くつながっています。アディクション(依存行為)は違っても、多くの仲間が依存行為を手放す努力を続けています。そのなかで、断酒期間や脱ギャンブル期間などをつぶやいて、他の人に「いいね!」してもらうことでやる気を引き出そうとしている人が多くいます。

わたしも時々行っていますが、周囲に日数を宣言することで褒めてもらえると同時に、スリップしないように頑張ろうという気持ちが高まります。また、他の人の頑張りに刺激を受けることも多いです。

詳しくはこちらでご紹介しています。

もっと短くてもいい

1日盗らずにガマンすることがしんどければ、もっと短くてもいいと思います。「この先5分はガマンしよう」、「このお店では盗らないようにしよう」、これをずっと続けていればその日が終わります。

明日のことは明日になってから考えればいいんです。その明日は日にちが変われば、今日になります。今日はガマンして、明日のことは明日になったら考えましょう。そうやって続けていけば、盗らない一日を積み重ねることができるはずです。また、盗らない一日を積み重ねることで、盗りたい気持ちは段々と少なくなっていくことも十分考えられます。

なかなか簡単にはいきませんが、一つの方法として頭に入れておくとよいと思います。

窃盗に依存していたことを忘れないために数える

「万引きは犯罪行為であって、買うことが当たり前。被害者もいるのに、脱万引きの日数を数え、それを喜ぶなんてなんてけしからん」という意見をいただいたこともあります。でも、わたしは続けます。他の依存症と同様、クレプトマニアにとって盗らない日を積み重ねることは努力の成果であり、褒めるに値することだからです。そして何より、それ以前には窃盗を繰り返し被害を与えていたと再認識することができるからです。どんなに盗らない日数が多くなっても、自分がクレプトマニアであるということを忘れないためにもカウントし続けます。

関連する項目はこちらです。