家族の対応・自分の考えの変化 ~ゆかりさん(10代女性)の場合~

仲間の体験談

通院治療で盗らない生活を送れているゆかりさん(10代女性)から寄せられた体験談です。
(2020年5月29日寄稿)

ダイエットがきっかけで始まった過食、そして万引き

私は、現在18歳の高校3年生です。16歳の夏からダイエットがきっかけで過食が始まり、同じ歳の冬から万引きをするようになりました。17歳の秋と、冬に2回捕まり、病院に通うようになりました。それから約 4ヶ月、万引きをしていません。

母の理解とその後の変化

私は、2回目に捕まったあと、過食は続きましたが、万引きをしようと思う気持ちはなくなりました。私は元々、万引きをしていた目的が、盗りたいからではなく、過食のために食べたい、でもお金が限られているからでした。なので、2回目に捕まった後に病気のことを知った母が、食べたいものを買ってくれたり、自分で大量に買ってきても、何も言わずにいてくれたおかげで、万引きという行為を忘れることができました。

私は、万引きから抜け出すためには、家族の対応・自分の考え方を変えることが重要だと思います。私には、なんでも受け止めてくれた母がいたおかげで、重く考えすぎずに、この病気と向き合えました。家族内は相変わらず会話もなく、冷めた家庭ですが、母とは今まで話せなかったこともたくさん話せるようになりました。

また、私は今まで色々一人で重く抱え込んでしまうタイプでしたが、2回目に捕まった後から、ポジティブに、楽観的に考えるようになりました。同居している口うるさい祖母に何か言われても、もうどう思われようが構わないと思って言いたいことを言って、反抗したり、怒られても自分の好きなことをし続けたりするようになり、楽しいと思える回数が以前より増えたような気がします。

ポジティブ思考が大切

同じクレプトマニアの方の話を聞いていると、親が厳しくて、など今まで厳しく育てられて真面目な人が多いような気がします。クレプトマニアは真面目に向き合うべき病気ですが、あまり重く考えすぎずに、家族でなくても誰かなんでも話せる人を見つけて、笑う回数を増やす、ポジティブに物事を考えることが大切だと思います。

私は万引きをしなくなってまだ数ヶ月しか経っていません。いつ再発するかわからず、正直不安です。万引きが止まっているから大丈夫といって、病気から目を背けず、一生この病気であるという自覚を持っていようと思います。


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