依存症であると認識し、間口を広げる

2020年10月22日

クレプトマニアは依存症の一つです。わたし自身、依存症であると認識することで気持ちが楽になりました。

クレプトマニアは少ない

実際にクレプトマニアがどの程度いるのか、正確にはわかりませんが、多くはありません。まだまだ社会的認知度が低く、クレプトマニアだと気づいていない人も多いはずです。また、クレプトマニアだと認識していても隠している人も多いでしょう。そのため、クレプトマニアに関する情報はとても少ないです。クレプトマニアを治療対象として掲げている医療機関も限られています。

依存症ととらえることで間口を広げる

そこでぜひおすすめしたいのが、「クレプトマニアである」と同時にもっと大きな意味で「依存症である」と認識することです。依存症にはアルコール、薬物、ギャンブル、買い物などいろんな依存症がありますが、結果が違うだけであり根本的な問題点(原因)は共通していると言われています。そのため、治療法や対応法にも共通している部分があります。

依存症だと捉えると、情報量が一気に増えます。クレプトマニアに関する情報は少ないですが、依存症関連の情報はたくさんあります。それらの情報はクレプトマニアにもあてはまるのです。情報が多いことは、精神的な安心につながります。また、違う依存症についての説明を、クレプトマニアに置き換えることで有用な情報となりえます。アルコール依存についての文章で「飲酒欲求にどう対応するか」と書かれているものを、「窃盗欲求にどう対応するか」と読み替えるといった具合です。

医療機関に関しても同様のことが言えると思います。インターネットなどで調べてみても、クレプトマニアを治療対象にしている医療機関は少ないので受診を諦めてしまっている人もいるかもしれません。そのような場合は、依存症治療を行っている医療機関を調べてみましょう。アルコール依存やギャンブル依存の治療を行っている医療機関も含めて探したほうが、ずっと見つかりやすくなります。ただし、依存症を扱っている医療機関でもクレプトマニアに対応できるとは限らないので、受診前には一度問い合わせをすることをおすすめします。

違うアディクションの自助グループへの参加

依存症の回復に有用とされていることに自助グループへの参加があります。いろんなアディクション(依存行為)の自助グループが活動を行っています。

クレプトマニアの自助グループはKAを中心に徐々に増えてはいますが、まだまだ限られており参加したくてもできない人も多いはずです。そのような場合は違うアディクションの自助グループの参加も検討してみてください。自助グループのミーティングには誰でも参加できるオープン・ミーティングと、当事者のみが参加できるクローズド・ミーティングがあります。アディクションが違っても、オープン・ミーティングであれば参加することができます。

わたしも違うアディクションのミーティングに参加したことがあります。アディクションが違うので共感しかねる部分もありましたが、共感できるところも多くありました。その共感できる部分が、依存症共通の根本的な問題点なんだろうという認識を強く持つことができました。逆に相違点を比較することで、クレプトマニアになってしまった自分の問題点を再認識できたようにも思います。とにかく、得るものがたくさんあったので参加してとてもよかったと感じています。

様々な依存症の自助グループがオンラインミーティングを開催しています。発言なし、聞くだけの参加も可能です。ぜひ参加を検討してみることをお勧めします。

依存症仲間はたくさんいる!

依存症の方たちは、依存行為を手放すための努力を続けています。クレプトマニアに限らず、どんな依存症でも回復し続けるというのは大変なことです。

回復に向けての努力を続けていくうえで、同じように頑張っている仲間の存在はとても力になります。その仲間は一人でも多い方がいいです。1人で抱え込むのはよくありません。クレプトマニアは多くはありませんが、アルコール依存やギャンブル依存など依存症の仲間はたくさんいます。依存症の回復に向けて頑張っている人は、みんな仲間だと思えるととても心強いです。同じ悩みを抱えながら頑張っている人の存在は、本当に力強いですし、一緒に頑張ろうという気を奮い立たせます。

わたしはクレプトマニアを公言してTwitterをやっていますが、そこでつながっている人の多くがクレプトマニア以外の依存症当事者や家族の方です。多くの依存症仲間が、回復のためにTwitterを利用して励ましあっています。クレプトマニアに限定してしまうと少数ですが、依存症全体につながりを求めれば多くの人とつながることができます。仲間が多ければ、スリップ(単発的な失敗)や再発(生活に支障をきたすほどの依存状態に戻る)の情報に触れることも多いです。それを反面教師とし、回復につなげるということもできるので決して悪いことではありません。

わたし自身、依存症だと認識するようになって気持ちが楽になったというのは、仲間が増えたことの影響が大きいです。

依存症は「否認の病」

依存症は「否認の病」と言われており、本人は自分が置かれている状況や問題を認めることが難しいです。 依存症であると認めることは、それは回復への大きな一歩だと思います。

「クレプトマニアである」、そして「依存症である」と認めることが盗らない生活につながると思っています。

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